ニューヨークで生活を始めたばかりの読者の方から、『米国の医療、税金、そして教育に関しての情報を探しているのですが...』と、最近お問い合わせを頂きました。
今はインターネットであらゆることが調べられるようになりましたが、情報が多すぎて何を基準にすれば良いか判らなくなってしまったり、知らないと検索に引っかかってこない情報もあります。
長年ニューヨークに暮らしていると当たり前に得ている情報でも、来たばかりの方にとっては『どこでその情報は手に入るの?』ということは多いのではないでしょうか。
今回は、これからNYで生活を始める際に知っておくと便利な生活情報源をざっくりまとめてみました。
一冊あると便利なニューヨーク便利帳
ニューヨークで生活を始めるならぜひ持っていてほしいのがY's Publishingから発行されている『ニューヨーク便利帳』。
海外での暮らしに役立つ生活百科事典です。
1996年の初出版以来多くの方に愛読されており、私も長年この便利帳にお世話になりました。
この便利帳は2021年現在、米国17都市、メキシコ7都市、インド6都市向けにそれぞれ発行されています。
『ニューヨーク便利帳』では、ニューヨークを始め、ニュージャージー州、コネティカット州、ペンシルバニア州で生活する為の情報がカバーされてるニャ!
ちなみに、下記は2021年版となる 『ニューヨーク便利帳 Vol.29』の目次です。
- 第1章 ビジネス
- 第2章 生活基本情報/日系コミュニティー
- 第3章 住居/交通
- 第4章 医療
- 第5章 現地教育/帰国子女教育
- 第6章 ビューティー/ショッピング/レストラン
上記以外にもNY発の週末旅情報や日系企業のエグゼクティブへのインタビュー等、プラスαの情報が収められているので読み物としても楽しめますよ。
日々の情報は日系のフリーペーパーでゲット
基本的な生活情報をニューヨーク便利帳で得たら、次は毎日生活していく上で役立つ情報も押さえていきましょう。
米国では私たちの日常生活に密着した税金や医療等の制度が日本と比べると頻繁に更新されたり変更されたりします。
また、芸術やパフォーミングアートの盛んなニューヨークでは日本では考えられない料金で様々なイベントが各地で行われているのでぜひこまめにチェックしてみてください。
そういった日々の最新情報を知るには日系のフリーペーパーが強いです。
NYジャピオン
毎週金曜日発行
毎回巻頭特集が組まれており、読み応えのある1本。
カラーが多用され、写真も多いので楽しく読める万人向けフリーペーパー。
週刊NY生活
毎週土曜日発行
他のフリーペーパーには無い、ローカルに根ざしたオリジナリティのある記事が特徴。
NYのローカルな話題やニュースをいち早く知ることが出来る。
ニューヨークビズ(旧:週刊ビジネスニュース)
毎週水曜日発行
1975年創刊。日米両方の時事ニュースが網羅されており情報が多岐にわたる為ビジネスパーソン以外も興味深く読める。
著名人へのインタビュー記事も人気。
よみタイム
月2回(隔週金曜日)発行
主にニューヨークやその近郊で開催されているイベントに関する情報がギュッと集められた情報紙。
USフロントライン
月刊(不定期)発行
冊子型の生活情報誌で日々の生活からビジネスまで幅広くカバー。
タックスリターンの時期は『個人所得税申告書の作成ガイド』が何ページにも渡って解説される。
紙媒体のフリーペーパーは日系のスーパー、レストラン、本屋、病院等に行けば置いてあるニャ。
困った時に相談できる場所
渡米してくる人のステータスは駐在、学生、自営業、ダンサーなど、個人によって様々です。
身近に頼れる知り合いが既にいたり、会社がサポートしてくれるならよいのですが、もし自分でイチから生活基盤を整えていかないといけない場合は情報だけあっても本当にこれでいいのかな?と判断が難しい場合もありますよね。
また、海外で実際に生活を始めると言葉や習慣の違いから問題が起こる場合があります。同じ日本人同士のコミュニティや日系会社のなかであっても、トラブルが全く発生しないとは言い切れません。
問題が起こっていざ相談しようと思っても、最初から専門家に相談するのはハードルが高くて躊躇してしまうことのほうが多いのではないでしょうか。
そんな時、ニューヨーク市内や近郊で居住している方をメインにサポートを提供してくれているのが JASSI (ジャシー)NYC 。
医療保険への加入支援やシニア向けのプログラム、生活に関する問題を相談できるホットライン等の活動を行っている非営利団体です。
私自身、実際にアポを取って相談にのって頂いたり、日米の相続や年金に関わるセミナーに参加したり、色々な場面で大変お世話になってきました。
JASSI (Japanese American Social Services Inc.)では1981年の創立以来無料で日常生活に関するサポートが提供されているニャ。
敬老会やセミナー等のイベントが随時行われており、また、プロの弁護士に 10分間だけ無料で 相談できる機会なども設けられているので、何かの時は心強いです。
ちなみに私が参加したセミナーは『年金』、『二重国籍』、『国際相続』、『葬儀』、等、米国で長く生活していく上で将来考えていかねばならないトピックを扱ったもの。
各回とも日米からその道のスペシャリストが招かれて行われたので、内容が濃い上に実践的な情報ばかりでした。ドネーション制で良質な情報をシェアして頂けるJASSI主催のセミナーはおすすめです。
尚、移民法に関しての相談は現在JASSIでは受付けされていないそうなので、必要な場合は移民弁護士等の専門家に相談することが奨められています。
生活する上で困ったことがでてきたら1人で抱え込まず、まずは一度連絡してみると異なる見方や方法が見つけられるかもしれません。
まとめ
NYの生活情報源は大きく分けて3つ
基本情報をゲットするなら :
生活の中で困った時、サポートが必要な時は:
JASSI NYC
渡米した当時のことをこのブログを書きながら懐かしく思い出しています。その頃は情報も限られていて日系のお店もまだまだ少なかった時代です。
あれから20年以上の月日が流れ、今はニューヨークの街もかなり安全になり、生活も格段とし易くなりました。
皆さんが色々な情報に触れながらニューヨークならではの生活と体験をいっぱい楽しめますように!