2019年の11/19~12/6まで、南米のチリとペルーを旅してきました。
今回の旅の目的は、星で有名なアタカマ砂漠、町中がアートのバルパライソ、自然が生み出した秘境マーブルカテドラル、そして空中都市マチュピチュを訪れること。
海外で市内観光をする時に、地下鉄やバス等の公共交通機関に乗れると効率的に回れて、行動範囲も広がりますね。
市域面積が東京23区より大きいチリ・サンティアゴでの移動には公共交通機関の利用が欠かせません。サンティアゴ市内には南米の中でも1、2を争う規模の地下鉄があり、利用には『bip!』と呼ばれるカードの購入が必須です。
地下鉄やバスの乗り方にも軽く触れながら、bip!カードとは何か、金額、有効期限、等についてまとめてみました。
下記ブログの内容は2019年11月時点での情報となります。
使用している為替レート:
1チリペソ(CLP)=0.14円
bip!カード
bipカードとは
bip!カードはチャージ式のICカードです。
サンティアゴの公共交通機関の運賃が統一されたことにより、市内を走る地下鉄、路線バス、鉄道がこのカード1枚で利用出来ます。
使い方はとてもシンプル。まずカード本体を購入してから、入金(チャージ)をして使用します。乗車時にカードを機械に通すと運賃が引き落とされる仕組みです。日本のスイカやニューヨークのメトロカードをイメージしてもらうと解りやすいかもしれません。
bip!カードが使えるのはサンティアゴ市内のみです。長距離バス等では使えません。
どこで買える?
主に地下鉄駅構内にある窓口か自動券売機で購入とチャージができます。
その他に、市内にはbip!カード用のチャージセンターや小売店もあります。
チャージが出来る場所に関してはこちらのサイトへ。
bipカードの料金と運賃
bip!カード発行料(初回のみ) 1,550チリペソ(217円)
運賃は距離では無く、時間帯と曜日によって変わります。
混雑時(平日) | 平常時(平日/週末/祝祭日) | 閑散時(平日) | |
時間帯 | 7:00-8:59/18:00-19:59 | 9:00-17:59/20:00-20:44 | 6:00-6:59/20:45-23:00 |
地下鉄のみ または 地下鉄+鉄道 | 800チリペソ(112円) | 720チリペソ(101円) | 640チリペソ(90円) |
地下鉄+路線バス | 800チリペソ(112円) | 720チリペソ(101円) | 700チリペソ(98円) |
路線バスのみ | 700チリペソ(98円) | 700チリペソ(98円) | 700チリペソ(98円) |
- 金額はいずれも1名分の片道運賃
- 週末・祝祭日は時間にかかわらず“平常時”の運賃が適用される
地下鉄窓口での購入・チャージの仕方
地下鉄の窓口は現金のみ、自動券売機は現金とクレジットカードに対応しています。
自動券売機は海外のクレジットカードがOKで言語は英語が選択できます。駅によっては機械が古かったり、故障していて対応していない場合もあるかもしれません。
ここでは実際の体験を元に、窓口での購入・チャージ方法を書いています。
窓口の場所は、地下鉄駅構内へ降りていくと『Punt de Carga bip!』と書かれた青と黄色の看板を掲げた窓口があるので、直ぐに判ります。
まず初回は、カード本体を購入すると同時に、ある程度まとまった金額でのチャージを一緒にしてもらいましょう。
例えば、3泊4日の内2日間市内観光をするなら、とりあえず1日に最低1往復(2回)は交通機関を利用すると考えて、720チリペソ x 2回 x 2日分=2,880チリペソ(403円)をチャージしてもらいます。
初回以降は、残高が足りなくなったら、必要に応じてチャージのみをしてもらえばOKです。
私はあらかじめGoogle翻訳機に下記の言葉を入力しておきました。その都度金額の部分だけ変えて、携帯の画面を窓口で見せながらチャージをしてもらうと、間違いが無くとてもスムーズです。
Google 翻訳
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<初回購入時>
bipカードの購入と、$XXXXチリペソのチャージをしたいです。
スペイン語:Me gustaria comprar una tarjeta BIP y cargar $XXXX.
<チャージのみ>
カードに$XXXXチリペソのチャージをお願いします。
スペイン語:Por favor cobraria $XXXX en esta carta?
尚、カードにチャージする際の最低金額と上限は下記です:
- 窓口での最低チャージ金額は 750チリペソ(105円)~、それ以上は10チリペソ単位でチャージが可能
- 自動券売機を使っての最低チャージ金額は 100チリペソ(14円)~
- カードにチャージ/保持できる上限は 25,500チリペソ(3,570円)まで
2時間以内なら乗換えが無料
bip!カードで乗車してから2時間以内なら、地下鉄、路線バス、鉄道間の乗換えが無料で出来ます。
乗換えが無料になる条件は:
- 乗車してから2時間以内
- 同一方向の移動であること
- 同一乗車時間帯(混雑時, 平常時, 閑散時)の利用であること
- 地下鉄・鉄道の使用は1回まで
- 路線バスの使用は異なるルートで2回まで、です。
例えば、平常時(9:00-17:59/20:00-20:44)の時間帯の中で、出発地Xから目的地Yに行く場合:2時間以内に『路線バスA→地下鉄→路線バスB』へ乗換えた場合はカードから引き落としされる合計運賃は720チリペソ。
もし2時間以内であっても、乗換えが『地下鉄→路線バスA→地下鉄』の場合は地下鉄を2度使用しているので、路線バスAまでの運賃は720チリペソですが、再度地下鉄に乗り換える際に新たに720チリペソが引き落としされるので、この場合の合計運賃は1,440チリペソになります。
bip!カード残高の有効期限
- 1年間カードの使用やチャージがされなかった場合は、カードが一旦ロックされます。再度チャージすればロックが解除され、それまでの残高も保持されます。
- 2年間カードの使用やチャージがされなかった場合も、再度チャージすればロックは解除されますが、それまでの残高は消失します。
カードの残高確認はこちらのサイトへ。
『bip!』カードが購入出来たら、実際に地下鉄に乗ってみましょう♪
サンティアゴ地下鉄
サンティアゴ市内を走る地下鉄はMetro de Santiago(メトロ・デ・サンティアゴ)と呼ばれています。
南米で最も発展した地下鉄網と言われるだけあって、どこに行くのも便利で地下鉄の車内も大変綺麗です。経路の案内が駅構内にも車内にもしっかりあるので、初めてでも迷うことはほぼありませんでした。
駅によっては、アートが設置され、とても近代的な造りになっています。特に2019年に開業したばかりの3号線(Line 3)沿線の駅はピカピカでした。
現在も区間の延長や新しい路線の建設が続々と行われているので、これから地下鉄で行かれる場所が益々増えて便利になりそうです。
Santiago de Metroの公式ウェブサイトはこちらから
チリは南米の中では比較的治安が良いとされていますが、地下鉄はスリが発生しやすい場所なので、特に自分の周囲に人が多くなってきたなと感じた時は気を付けてくださいね。
地下鉄の改札は機械のbip!の絵の箇所にカードをピッと当てると、運賃が引き落とされます。
改札出口では2枚の透明な扉をバタン・バタンと押しながら出ます。出口でbipカードは不要です。
時刻表はありませんが、日中は5~10分前後の間隔で、比較的頻繁に電車が来ました。
駅の営業時間や地下鉄の運行時間の目安は、平日6:00am-23:00pm、週末の土曜日は7:00am~、日曜・祝日は8:00am~と言われています。時間が路線によって少しずつ違うので最新の情報はサイトを確認してみて下さいね。
Santiago de Metroの公式ウェブサイトはこちらから
路線バス
サンティアゴ市内の路線バスはMicro(ミクロ)と呼ばれています。
支払はbip!カードのみ、現金不可です。
バスに乗ってからbip!カードが使えなかった...なんてことが無いように、カードに十分な残高があるか必ず確認しておきましょう。
バス停には、その停留場に停まるバスの番号と一緒に行き先のみが記載された看板があります。経路や途中どこの停留場に停まるか等の細かい案内は出ていないので、前もって調べておく必要があります。
バスの情報が出ているオフィシャルサイトもあるのですが、バスの乗り場や経路を調べるならGoogleマップがわかりやすいです。
Google マップ - 乗換案内 & グルメ
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バスが来たらバス前面の電光掲示板でルート番号と行き先(終着点)を確認して、前の扉(運転手の横)から乗車します。運転席の傍にbip!カードをスキャンする機械があるので、カードをピッとかざせば運賃が引き落とされて支払い完了です。
降りる場所が近づいてきたら、窓枠の横や手すりにある降車ボタンを押せば、最寄りの停留場で降ろしてくれます。
地下鉄と比べると、路線バスは本数が多いのとルートが複雑なので、解り辛いといわれています。最初は戸惑うかもしれませんが、バスにも乗れるようになると、市内観光の幅がぐっと広がりますよ。
チャンスがあったらぜひbip!カードで乗ってみて下さい。
今日も素敵な1日になりますように。